【 涙事情は「赤ちゃん」「・こども」・「大人」で違う?! 】
大人になるにつれて、目から涙を流し落とす機会はどんどん減りますね。
赤ちゃんはとってもよく泣きます。言葉がしゃべれない赤ちゃんは、泣くことで「お腹がすいた」、「のどが渇いた」、「痛みがある!」不快感を大人にわかってもらい、解消してもらおうと一生懸命なのです。
赤ちゃんが涙を流す原因は身体的なストレスを知らせることが目的ですが、その後成長してゆくに従い、もう一つの別の目的が加わっていきます。
それは涙を流すことで親や周囲の人に自分がストレスを受けていることを理解してもらい、それを一緒に受け取ってもらえるようにすることです。
例えば、転んで傷が大したことはなくて痛みが無くても、大きな声で泣けば、親が心配してくれて起きるのを助けたり、抱きしめてくれたりする様に・・・。
言葉をうまく扱えない赤ちゃんや幼児のうちは、そうやって涙をストレス解消や言葉ではないコミュニケーションのツールに使うため、頻繁に泣きますが、だんだん言葉によるコミュニケーションができるようになると泣く機会も減ってきます。
いつまでも泣くというコミュニケーションには応じてもらえなくなることを学んでいくのですね。
ストレス泣きを卒業した青年期にかけては、また新しい涙をを流すようになり、それが「悔し涙」や「悲しみの涙」です。
さらに大人になると「感動の涙」も加わります。感動の涙は、自分へのストレスが原因ではなく、「他者に対する共感」がそのベースになって流されます。
生きた時間が短く経験が乏しい子供には「共感する」ということは出来ませんから、感動の涙は「大人の涙」と言えるわけですね。
【 出るものは我慢しない方がいいい!だけではない涙のストレス解消効果 】
ストレスをわかってもらうための涙、悔し涙、悲しくて流す涙、感動の涙。。。これらはすべて心の動きによる「情動の涙」です。
情動の涙を流す前の私たちの心と体は、何らかの脳へのストレスが原因で緊張状態(交感神経優位)にありますが、涙を流すと自分では知らないうちにリラックスした状態(副交感神経優位)に切り替わるのだそうです。
脳内がストレス状態から解放されるために、泣いた後はスッキリするんですね!
東邦大学名誉教授・セロトニン道場代表の有田秀穂先生によれば涙には下の3つの効果があるそうです。
1.ストレスを軽減する
2.自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスを整える
3.免疫力を高める (副交感神経が刺激されると免疫力も活性化する)
【 ストレス解消のための泣き方のコツ 】
★ 涙活は夜がおすすめ!(朝より夜のほうが解消できるストレスが多い)
★ 好みに合わせて泣けそうなものなら何でもいい(映画、ドラマ、音楽、本など)がホラー系はNG。
★ 時間的に余裕をもって。(情動の涙を流すには多少の時間がかかる)
★ 泣きたくなったらガマンしない(自分では涙をコントロールできなくなると理想的。そうなると脳内の興奮 → 沈静 のスイッチングが完了し、
ストレス解消効果が期待できる。)
(参考文献 : 脳からストレスを消す技術 有田秀穂著)
ストレスの上手な解消は健康維持や美しいお肌を保つための大切なポイントです。
ウルウルきたら、素直に涙を流す、そんな生活の中の自然な営みでストレスが解消されるなんて、ヒトの脳の仕組みは不思議ですね。
皆さんもぜひ涙活に挑戦してみてください(^_-)-☆