1周回って今がある?驚き!江戸時代のスキンケア

こんにちは!スタッフの川合です。
オーガニックコスメNo.1ではお買い物をしてくださったお客様へ【月刊オーガニックコスメNo.1だより】という、ちょっとしたご案内を同梱しています。
今回は2024年6月号に掲載したコラムをこちらで紹介しますね。

1周回って今がある?
驚き!江戸時代のスキンケア

浮世絵に描かれた女性を見ると、江戸時代の女性はお粉がのった白いお顔にアーチ眉。色とりどりの着物を纏って華やかな印象を受けます。「美」への関心は現代と変わらないですね。

今回は江戸時代に流行したスキンケアを中心に当時の文化を見ていきます。

★江戸で一世を風靡した「花の露」

林喜左衛門という医師が作った化粧水。

江戸の美容本「都風俗化粧伝」によると、化粧をした後に刷毛で顔に塗ると光沢が出て香りも良く、きめ細やかになり、腫れものも治す化粧水だったようです。

ノイバラ

原料はノイバラ。ノイバラを蒸留して抽出したローズウォーターをベースに、クローブ・サンダルウッドなどを加えていたようです。今のドクターズコスメのようですね。

1682年刊行の井原西鶴の小説「好色一代男」にも登場するほど当時は人気だったようです。

 

★宣伝方法が秀逸!「江戸の水」

滑稽本「浮世風呂」で有名な式亭三馬は薬製造販売「式亭正舗」も経営していました。「江戸の水」の製法は不明ですが、花の露と同じく白粉の上に塗る化粧水だったようです。

「江戸の水」は当時人気だった「浮世風呂」にも登場させるなど、巧みに宣伝をしていました。商売上手ですね。

チラシには
「おしろいのよくのるおかほのくすり(白粉のよくのるお顔の薬)」
というキャッチコピーが入っていましたが、化粧水を“薬”と表現できたのは、厳しい薬機法のがない江戸時代ならではですね。

 

★人気の手作り洗顔料

糠や洗粉(小豆など豆の粉をベースに生薬や香料を混ぜたもの)を使って作る洗顔料です。

絹や木綿で作った小さな袋に糠や洗粉を入れて、それをお湯に浸して絞った汁で顔を洗っていました。


  • タンパク質や脂肪分が含まれるので、汚れを落としながら潤いを与えるため、乾燥肌敏感肌に合っていました。
  • 洗粉
    サポニンという発泡物質が含まれているため、糠に比べ洗浄力が高い洗顔料として使用されていたと推測されます。

 

★今とは違う!一日がかりの洗髪

江戸時代の女性は長い髪を結い上げ、 鬢付け油で固めていました。

髪を洗うのは月に1~2回。

熱い湯にふのりを浸け、そこのうどん粉を加えたものを髪に揉みこみ、熱い湯ですすぎ更に水ですすぎます。この方法で油や匂いまできれいに取れ、艶も出たと記されています。

しかし何日も油で固められた長い髪をほどきながら洗うのも大変ですし、もちろんドライヤーもない時代ですから、乾かす時間も入れると1日仕事だったようです。

 

このように江戸時代には自然の原料を上手に使った美容法が習慣になっていました。その後、化粧文化は様々な形に変遷しながらも、現在は再びナチュラルコスメ、オーガニックコスメに関心が集まってることをとても感慨深く思います。

 

 

あの人も使ってたローズウォーター

江戸時代の発明家であり医者でもある平賀源内は、自身で蘭引という蒸留器具でバラを蒸留。
「薔薇露(じょうびろ)」というローズウォーターを作り、目の消毒に使っていたそうです。

 

 

 

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